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装画・村上早、装幀・鈴木成一デザイン室

蹴爪(ボラン)    2018年、講談社

異国の少年の物語だけど、これは、“ぼくたち”の姿だ―。中篇2作収録。

 

闘鶏場で胴元を務める父親が、悪魔から村を守る祠をつくる責任者となった日から、ベニグノの周囲は少しずつ変わり始めた。幼なじみのグレッツェンの大切な鶏が殺され、島で殺人事件が起こり、地震で祠が倒壊し―。東南アジアの島の少年を襲う熱くて不穏な暴力を描いた傑作。(「蹴爪(ボラン)」)

13歳で出会ったぼくたちは26年間、いつも地元のサッカーチームを応援するためにスタジアムに通ってきた。苦難を抱えた3人と一緒にいるため、ぼくは嘘をつき続けている―。甘酸っぱくてやるせなくて、でも忘れたくない、ヨーロッパの島で巻き起こる青春小説。
(「クイーンズ・ロード・フィールド」)

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装幀・岡田和奈佳(when press)

震える虹彩   安田和弘との共著

2020年、私家版(300部限定)

この度、「震える虹彩」という同一のタイトルで、安田和弘による新作写真集と、水原涼による新作の小説を刊行します。

日々の断片を切りとり、物語が生まれることを避けるようでいて、ぴんと張り詰めた構図から感情がダイレクトに飛びこんでくる独特の力を持った安田和弘の写真群と、いつか聞いたかもしれない声が、風景が感情が、ものすごい鮮度で目の前に立ち上がってくるスピード感で描かれる水原涼の小説。

そのどちらもを作品そのままの温度で、何にもとらわれず読むことができるよう試行錯誤を重ね、挿絵も目次もない、箱入りの特別な1冊に仕立てました。

今日、明日、十年後で、どんどんあなたの中で形が変わる本になることと思います。今にしかできない表現を、何度も開いて閉じて、体験してみてください。

text by 岡田和奈佳

装画・Re°(RED FLAGSHIP)

恋愛以外のすべての愛で
       2025年、星海社FICTIONS

「誰かがそっと自分の心にしまい込むような言葉を書きたい」

そう願った彼女の命に残された時間はわずかだった──

 

幼い頃から励まし合い小説を書き続けてきたふたりの青春ラブストーリー。

 

新人賞を受賞してデビューしたものの、単著を出せないままでいる純文学作家の「ぼく」が始めたのは、幼い頃から励まし合い小説を書き続けてきた幼馴染み・すずとの小説の共作。
しかし難病小説のヒロインのように、彼女の命に残された時間はわずかだった。
嘘みたいに病が治る──そんな奇跡的なハッピーエンドの物語を目指した執筆の行方は……。

装画・agoera、装幀・脇田あすか

筏までの距離   2025年、集英社

恋ではない。友情ではない。
ふたりの関係の、呼び方を教えて。

学生の頃、彼女とはよく大学の付属植物園で過ごした。花の名前もよく知らないのに。ある日彼女は、園内の礼拝堂の前で突然、耳鳴りがすると言った。昨日、眠れなくて、宇宙の動画を見ていた時からずっと耳鳴りがする。宇宙で鳴っている音を想像してからずっと、と――「植物園にて」

新幹線で出会った女性と偶然にも温泉街で再会した私は、彼女に導かれて、古びたリゾートマンションの屋上から花火を眺めていた。30分足らずで終わった花火の後、彼女は先に部屋に行っていると言い残して、屋上から去ったが――「筏までの距離」

デビュー作で芥川賞候補に挙がった著者が贈る、
書き下ろし2篇を含む、わたしとあなたの8つの物語。

Book no.1
Book no.2
Book no.3
Book no.4
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