原稿は、すこしずつ軌道に乗ってきている。今週末にコラムの締切、来月には座談会があり、その準備のためにまとまった冊数を読まなければならないから、この中篇にばかりかかりきりにもなれないのだが、その前に文章を勢いよく流れるようにしておけば、またすぐに戻ってこられる。
昔から、というのは友人にそそのかされて小説を書きはじめた高校一年生のころから、ほとんど一筆書きというか、一気呵成に、長くとも十日ほどの短期間にいきおいで書きあげるような書きかたばかりしてきた。その書きかたを手放して、いくつかの仕事を並行させながら、ゆっくりと書くようになりたい、と思いつつ、なかなかそれができずにいる。
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