座談会は一週間ほど前に行われた。当日のやりとりや、部屋のあたたかさや、長時間声を出すには乾燥していたこと、出されたコーヒーの酸味がつよくて私の好みではなかったこと、そういうことを思い出し、自分が口にした言葉を読みながら、何を意図してその発言をしたのかを、頭のなかに再現しようとする。思いついたことはいつでも頭のなかの靄のむこうにあって、言葉をつらねることでその靄をかきわけるように私はしゃべり、それってつまり、とてもグジャグジャと、まとまりのないしゃべりをしているということで、読みかえしていると顔が熱くなる。私はしゃべるトレーニングもしておらず、だから、いまもこういった仕事に自信がもてずにいる。
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