そうやって仲良くなったんだね二人。
ミツカくんもリョウくんも、そういうのぜんぜんあたしたちに話さないじゃん。
リョウくんがサッカー好きってのはね、作品読んでたらわかるけどね。
それはもうほとばしってるからね。でも直接そういう話はしたことない。
二人は同じ頭からしゃべってるみたいに途切れなく言葉を続け、私はなんだか責められているような気持ちになってカウンターのなかのミツカくんのほうを見たが、彼は他の客に注文されたカクテルをつくっていた。
いや、でも、偶然だし。
偶然ってのは運命ってことだろ。ルールーがクールぶった真顔で言ってから、がまんできずににやつきはじめる。
BL作家の想像力やめろや。私が乱暴なかんじで言ってやると、宇野原さんが、ハイ、ハイ、おれBL作家やないけどルールーと同んなしこと考えましたー!と透明な酒の入ったグラスを振り回しながら割って入ってくる。顔にかかったきつい酒を拭きながら、救いを求めて恋人を見やると、わたしとはいっしょにサッカー観に行ったことないよね、と恨めしげに言う。ずっと黙っていた林原さんは、と見ると、リョウくんは誘い受けだよね、と劣情まじりの低い声を出し、ミツカがヘタレ攻め、とルールーが受けて、ふふ、とふたり同じ顔でにやついた。
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