top of page

2021.8.5

  • 執筆者の写真: 涼 水原
    涼 水原
  • 2022年2月2日
  • 読了時間: 1分

更新日:2022年3月14日

ウノ飲みすぎやわ、水あげといて。

 そう言ってカウンターのなかに戻ったミツカくんの言うとおり、私たちは宇野原さんにがぶがぶ水を飲ませた。試合は延長後半、私たちが目を離してる隙に失点して負けた。感想戦もたいして盛り上がらず、私たちは終電よりけっこう早い時間で解散した。あれももう何年も前のことだ。


明日のこと

高台にキャンパスがあり、坂を下ったところに附属の小中学校があった。私はそこで九年間を過ごした。私が小学校に入学したときは教育学部附属だったが、通ううちに教育地域科学部になり、卒業するときは地域学部になっていた。とはいえ、入学式を終えたばかりの児童にその違いはよくわからない。...

 
 
 
2021.12.31

行ったねえ。恋人が、みんなといるときよりゆったりした口調で言った。 行ったねえ。私も同じように返す。どちらからともなく手をつなぎ、北口から駅を出た。南口側ほど栄えてはいないが、こちらも駅を出てすぐは飲食店街だ。といっても、大晦日にもなるとチェーン店の多い南側と違い、北側はも...

 
 
 
2021.12.30

今年ぃ?とミツカくんが怪しむ。そうだったの?と今年ずっといっしょにいた恋人が目を見開く。あ、いや今日、今日考えてた、と慌てて訂正した。 今日ずっとでもたいがいやわ、とミツカくんが笑う。 まあでも今年ずっとよりはマシやろ。...

 
 
 

Comments


© 2020 by Ryo Mizuhara. Proudly created with WIX.COM
bottom of page