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2021.9.16

  • 執筆者の写真: 涼 水原
    涼 水原
  • 2022年3月16日
  • 読了時間: 1分

更新日:2022年3月28日

 というのは、打ち合わせを終えてログアウトしたあとで、心に残った言葉を書きうつしてるノートを見返しながら、あのときこう言えばよかった、と思ったことだ。これが対談か何かであれば、ゲラになる前の原稿の段階で、ほんとはそんなこと言ってなかったじゃん、と相手の顰蹙を買いながらも発言を書きかえたりできるのだが、これは記録には残らない打ち合わせで、挽回の余地はなく、実際のところ私は、でもほら、ジョージルーカスだって地球から出たことないのにスターウォーズ撮ったわけですし、あとぼくはあの、ほらわたしは地球生まれでしてね、みたいなことをパリのすてきなおじさんが言ってるLINEのスタンプを頭に浮かべ、そのポーズを狭い画面のなかで真似しながら言ってみたのだが、編集者にはそんなのぜんぜん伝わらず、そうですか、と煮え切らない感じで腕を組んだ。


明日のこと

高台にキャンパスがあり、坂を下ったところに附属の小中学校があった。私はそこで九年間を過ごした。私が小学校に入学したときは教育学部附属だったが、通ううちに教育地域科学部になり、卒業するときは地域学部になっていた。とはいえ、入学式を終えたばかりの児童にその違いはよくわからない。...

 
 
 
2021.12.31

行ったねえ。恋人が、みんなといるときよりゆったりした口調で言った。 行ったねえ。私も同じように返す。どちらからともなく手をつなぎ、北口から駅を出た。南口側ほど栄えてはいないが、こちらも駅を出てすぐは飲食店街だ。といっても、大晦日にもなるとチェーン店の多い南側と違い、北側はも...

 
 
 
2021.12.30

今年ぃ?とミツカくんが怪しむ。そうだったの?と今年ずっといっしょにいた恋人が目を見開く。あ、いや今日、今日考えてた、と慌てて訂正した。 今日ずっとでもたいがいやわ、とミツカくんが笑う。 まあでも今年ずっとよりはマシやろ。...

 
 
 

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