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2021.10.13

  • 執筆者の写真: 涼 水原
    涼 水原
  • 2022年4月12日
  • 読了時間: 1分

更新日:2022年4月15日

 そうしているとまたインターフォンが鳴り、別の運送業者が宅配便を持ってくる。連休最終日に文学フリマがあって、私は知人のブースを冷やかしに行った。パンデミックがはじまってから、文学フリマは一度の中止を挟んでそれが四度目で、私にとっては二年半ぶりだった。買った物が多すぎて持って帰るのが億劫だったから、終了後の片付けまで手伝って、新居宛に宅配便で発送したものが届いたのだった。受け取って引っ越しの荷物とまとめて置いて、そうこうするうちにニトリの通販と連休中に港北のイケアで買ったものも届き、私が引っ越しのドサクサに紛れて買ったブックオフオンラインが届き、引っ越し作業をしてるのを見たからか新聞と宗教の勧誘まで来て、何が何だかわからなくなって、私たちは、荷物をぜんぶそのままにして散歩に出た。


明日のこと

高台にキャンパスがあり、坂を下ったところに附属の小中学校があった。私はそこで九年間を過ごした。私が小学校に入学したときは教育学部附属だったが、通ううちに教育地域科学部になり、卒業するときは地域学部になっていた。とはいえ、入学式を終えたばかりの児童にその違いはよくわからない。...

 
 
 
2021.12.31

行ったねえ。恋人が、みんなといるときよりゆったりした口調で言った。 行ったねえ。私も同じように返す。どちらからともなく手をつなぎ、北口から駅を出た。南口側ほど栄えてはいないが、こちらも駅を出てすぐは飲食店街だ。といっても、大晦日にもなるとチェーン店の多い南側と違い、北側はも...

 
 
 
2021.12.30

今年ぃ?とミツカくんが怪しむ。そうだったの?と今年ずっといっしょにいた恋人が目を見開く。あ、いや今日、今日考えてた、と慌てて訂正した。 今日ずっとでもたいがいやわ、とミツカくんが笑う。 まあでも今年ずっとよりはマシやろ。...

 
 
 

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