2021.4.25

 私たちはスタジアム入口に続く階段の上で別れ、それぞれのチケット(私はホーム自由席、ミツカくんはアウェイ自由席)で入場した。FC東京の応援席はゴール裏にあり、私が座ったのとはちょうど反対側だった。私たちはLINEを送りあってお互いの居場所──どちらもけっこう上のほうの、他の客からは離れた、二十二人の動きを俯瞰できる席──を見つけ、手を振りあった。