2021.7.25

おそまつさま、と返して、一緒に食器を持って立ち上がる。器に水をためて、木の匙を浸けておく。半年前の朝と同じように、LDKにはチーズの残り香が漂っていて、電動ミルのすごい音と同時に、その匂いがコーヒーに散らされて消えていく。

 午前中はどうだった? 彼女は震えるミルを見下ろしながら言った。

 うん、まあ、微はかどり。

 微かー。

 みやびさんは?

 わたしも、まあ。そこでミルが止まった。蓋を開け、まだ挽き残しがあったので、すこし豆を追加してスイッチを押した。