お互いのカップをコーヒーで満たして、手を振り合ってそれぞれの部屋に入る。机に置いていたスマホに通知はなかった。みんな何をしているのだろう。さっき想像した七人の動きは、もちろん私が勝手に考えただけで、実際のところ私はリンがどんな作品を作ってるかも知らない。そもそも今日空いてるかどうか、夕方に私たちのところに集まれる場所にいるかどうかも知らないのだ。ミツカくんやルールーとはSNSで繋がっているが、そっちも動きはない。
それでも、私は彼らが夕方には来るのだと確信していた。私はあまり身体が強くなく、体調不良でドタキャンすることもたまにあるし、宇野原さんなんかは約束したことすら忘れるような野郎だが、ルールーは行くと言ったら行く女だ。
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